(訳注 068) ヘラクレス Hercules 
      
      ギリシャの大力無双の英雄で、ゼウス神とアルクメネ  Alkmene との子。ヘラ女神の憎しみを受け、アルゴス  Argos 王エウリュステウス Eurystheus の命令で 12 の難事を次々に果たした。ギリシャ各地で崇拝され、ロ−マにも伝わった。 
      (訳注 069) トリトン Triton 
        
        海王のこと。ポセイドン神 Poseidon の子で 法螺貝を吹いて波を鎮め又は波を立てる半人半魚の神をいう。後には海神たちに仕える半人半魚の小神を指して言った。 
      (訳注 070) テユポン Typhon 
        
        神々がギガ−ス族を征服したのを怒ったガイア女神 Gaea が、タルタロス Tartaros と交わってキリキア  Kilikia で生んだ 人と獣との混合体の巨大な怪物で、最後は ゼウス神の雷霆で退治された。エキドナ Echidona と交わって オルトロス  Orthoros、ヒュドラ、キマイラ Chimaira などの怪物の父となった。 
      (訳注 071) レルネの沼沢 Lerne  
        
        アルゴリス地方  Argolis のアルゴス  Argos からほど遠くない沼沢地帯で、ヘラクレスに退治されたヒュドラ  Hydra が棲んでいた。 
      (訳注 072) ヒュドラ Hydra  
        
        <水蛇>の意である。ヘラクレスの 12 の功業の第  2 番目として退治された  9 頭を持つ蛇で、テユ−ポンとエキドナとの子で ヘラ女神が飼い育てたという。巨大な身体で  9 頭の内  8 つを殺すことが出来ても 真ん中のものは不死とされた。 
      (訳注 073) オリムポス山 Mt.Olympus ( page  41 図 04 参照) 
        
        ギリシャ第一の高峰で テッサリ−地方とマケドニア地方との境にある。各地にある多くの同名の山の中で 主神ゼウス、ヘラ女神を始め 古代ギリシャの神々の座とされた神聖な山である。石灰岩の鋭い山で、最高峰ミテイカス  Mytikas は 2917 m.。 
      (訳注 074) ギガントマキア Gigantomachia  
        
        ギガ−ス族 Giants とオリムポス山  Olympus の神々との戦争で、この戦いでギガ−ス族が滅ぼされたとされる。 
      (訳注 075) アポロ神 Apollo 
        
        ゼウス神とレト女神 Leto との子で アルテミス女神  Artemis とは双生の兄妹であり、デロス島で生まれた。オリムポス 12 神の一人で 音楽・医術・弓術・予言・家畜の神であり、光明の神として 時に太陽と同一視される。元来は非ギリシャ系の神である。デルフイで大蛇を射殺して 神託を自らのものとし デルフイで勢力を拡大し、エトルリア  Etruria を経て その信仰はイタリ−にも入った。 
      (訳注 076) アルテミス女神 Artemis  
        
        ゼウス神とレト女神 Leto との娘で、アポロ神の双生の妹である。先住民族の女神らしく 多産、狩猟、羊の守護神である。ロ−マではデイアナ  Diana に混同され、又月の女神のセレネ女神 Selene 、月と関係のあるヘカテ女神 Hecate とも混同される。 
      (訳注 077) アゴラクリトス Agorakritos  
        
        生歿年は不詳。B.C.5 世紀後半のギリシャ彫刻家である。パロス島の出身で フイデイアスの弟子で、アテネの北東ラムヌス  Rhamnus にあった女神ネメシス  Nemesis の大理石像が 代表作と伝えられるが、現在は その頭部断片と浮き彫りの付いた台座の一部が残るに過ぎない。パルテノン神殿の浮き彫りや破風彫刻にも 彼の手が加わっていると言われる。 
      (訳注 078) デイオニソス・エレウテレウス神 Dionysos  Eleuthereus  
        
        政治的自由の守り手エレウテレウスとしてのデイオニソス神の添え名で、エレウテレウスはソテル  Soter と共にゼウス神の同じ趣旨の添え名である。テ−ベに来たデイオニソス神が婦人たちに家を棄ててエレウテラエ Eleutherae で乱舞させ、止めようとしたテ−ベ王ペンテウス  Penteus が母アガウエ−  Agaue に殺され、神がその復讐をしたことを示す添え名である。 
      
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